猫ちゃんは昔から「家に付く」と言われるように、環境の変化を好まない動物です。
最近では完全室内飼いが一般的になり、生まれてから最期のときまで家の中で過ごす猫ちゃんも多くなりました。
その性質を考えると、ご自宅でお見送りができる訪問火葬というかたちは、猫ちゃんにとってもご家族様にとっても自然で穏やかな選択だと思います。

訪問火葬では、猫ちゃんが慣れ親しんだ場所で、ご家族様に見守られながら旅立つことができます。
知らない場所へ連れて行く必要がなく、いつもの空気と匂いに包まれながらお見送りできることで、ご家族様にとっても猫ちゃんにとっても安心した心穏やかなお別れになっていると思います。

猫ちゃんが見つめる時間

火葬をしていると、道の向こうからこちらをじっと見つめている猫ちゃんの姿を見かけることがあります。
その子は声を出すわけでもなく、ただ静かに、長い時間こちらを見ています。
ご家族様の想いに反応しているのか、空気の変化を感じ取っているのか――
猫ちゃんたちは、人には見えない何かを敏感に感じ取っているように思えます。

ご自宅での火葬の際には、同居猫ちゃんが窓辺に座り、外を覗くように見つめていることもあります。
その姿は、まるで何かを確かめるようでもあり、見送るようでもあります。
火を落とすころ、ずっと窓辺にいた猫ちゃんが静かにその場を離れていくことがあります。

猫ちゃんは「お別れ」という言葉を理解しているわけではありません。
けれど、ご家族様や家の中に流れる空気や気配の変化の中で、何かを感じ取っているのだと思います。

猫ちゃんのお骨壺サイズと火葬時間の目安

猫ちゃんの火葬時間はおおよそ40分から45分ほどで、ご拾骨を含めると1時間前後になります。
体格や年齢によって10分程度前後することがあります。

お骨壺のサイズは、
成猫ちゃん(3〜6kgほど)で4寸
子猫ちゃんで3寸
生まれたばかりの猫ちゃんで2寸
が一般的です。
ノルウェージャンフォレストキャットやメインクーンなどの大型の猫ちゃんでは、一つ大きな5寸になります。

猫ちゃんのお骨

猫ちゃんのお骨には、年齢による特徴が見られます。
10代半ばを過ぎるころになると、お骨がもろくなっている猫ちゃんも多く見られます。
一方で、20歳近くまで長生きした猫ちゃんでは、しっかりとしたお骨がきれいに残ることが多いです。

これは「長生きだから骨が丈夫」なのではなく、もともと体が丈夫だったからこそ長生きできた――その結果として、骨がきれいに残るのだと思います。
体の丈夫さが長寿を支え、その証としてお骨の状態にも違いが表れます。

お骨の残り方には、その子が生きてきた証が宿っています。
どんなお骨であっても、それは猫ちゃんが懸命に生きた証であり、形の違いもすべてその子らしさです。
そしてそれは、どのご家族にとっても愛おしい、わが子のお骨なのです。

猫ちゃんにとってのやさしいお別れ

猫ちゃんは家や人の空気を感じながら生きています。
慣れた場所で、信頼している人のそばで旅立つことは、猫ちゃんにとっていちばん自然で穏やかなかたちだと思います。

ペットメモリアル ドマーニでは、猫ちゃんのそうした性質に寄り添い、どのプランでも一体ずつの個別火葬を行っています。
合同火葬は一切行わず、お預かりであっても一体ごとに丁寧にお見送りできるプランをご用意しております。
また、すべての猫ちゃんが最後まで尊重されるよう、ご遺骨を大切に扱うことをお約束しています。

ご自宅での訪問火葬は、ご家族様が落ち着いてお別れできる方法のひとつです。
静かな時間の中で「ありがとう」と伝えられること――その気持ちが、猫ちゃんの安らかな旅立ちにつながるのではないでしょうか。

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