
犬は、ヨークシャーテリアやチワワのような超小型犬から、グレートデーンやセントバーナードのような超大型犬まで、実にさまざまな種類があります。
その体格差は数十倍にもなり、同じ「犬の火葬」といっても、かかる時間や準備、使用する骨壺のサイズなどはまったく異なります。
今回は、犬種や体格による火葬の違い、そして訪問火葬という選択肢についてお伝えします。
小さな体と大きな体、それぞれの火葬時間
火葬にかかる時間は、体重や体格によって大きく変わります。
一般的な目安としては次のようになります。

超小型犬(チワワ、ヨークシャーテリアなど)……40〜45分ほど
小型犬(トイプードル、ミニチュアダックスなど)……45〜50分ほど
中型犬(柴犬、ビーグルなど)……1時間前後
大型犬(ラブラドール、ハスキーなど)……1時間半~2時間程度
火葬時間は、体格だけでなく、体のつくりによっても変わります。
脂肪が多い子は燃焼時に火力が上がりやすく、燃料のような働きをするため、大抵は早く燃え進む傾向があります。
急激に燃焼が進むと炎が強くなりすぎることもあるため、火葬炉の温度を調整しながらご火葬するため時間がかかる場合もありますが、早くなってしまうことが多いです。また、脂肪の多い子は煙が出やすくなるため注意も必要です。
一方、筋肉質な体つきの子は燃焼に時間を要することが多く、全体の火葬時間が長くなる場合もあります。
また、タオルで包まれていたりする場合も、燃焼に少し時間を要することがあります。
夏場は気温が高いため火葬炉を冷ます時間がやや長くなり、全体の工程が1〜2分ほど変わる場合もありますが、外気温そのものが火葬時間に大きな影響を与えることはありません。
骨壺のサイズは犬種で大きく変わる
火葬後に必要になる骨壺のサイズも、体格や骨格によって異なります。
一般的な目安としては以下の通りです。
超小型犬(チワワ、ヨークシャーテリアなど)……3〜4寸
小型犬(トイプードル、ミニチュアダックスなど)……4〜5寸
中型犬(柴犬、コーギーなど)……5〜6寸
大型犬(ラブラドールレトリバーなど)……6〜7寸

ペットメモリアル ドマーニでは、人間用として販売されている7寸骨壺を使用することがあります。
ペット用としてのの7寸骨壺は取り扱いをしている業者が少なく、骨袋(骨壺カバー)はメーカーによって注文生産となる場合が多いです。
レトリバー系の大柄な子であれば、7寸がちょうど収まる目安となります。
また、マズル(口先)の長い犬種では、他犬種の同じ体重の子より骨壺が一回り大きくなることもあります。

訪問火葬という選択
犬の火葬には、火葬場まで連れて行く方法と、ご自宅まで専用の火葬車が伺う訪問火葬の二つの方法があります。
ペットメモリアル ドマーニでは後者の訪問火葬を行っています。
訪問火葬には、明確なデメリット(制約)と、それを補って余りあるメリットがあります。
訪問火葬のメリット
訪問火葬の最大の利点は、ご自宅から移動せずにお見送りができることです。
特に大型犬の場合、火葬場まで運ぶだけでもご家族にとっては大きな負担となります。
訪問火葬なら、ペットちゃんがいつも過ごしていたお庭や、お散歩のたびに眺めていた場所など、落ち着いた環境でそのままお見送りすることができます。
また、ご家族だけでなく、ご友人やご近所様にも気兼ねなくお別れに立ち会っていただけるのも、訪問火葬ならではの良さです。

訪問火葬のデメリット(制約)
一方で、訪問火葬は車両に火葬炉を搭載しているため、サイズや重量に限界があります。
ペットメモリアル ドマーニでは、50kg未満までのワンちゃんを目安に個別火葬を行っています。
これは安全性や火葬炉の耐久性を考慮したもので、超大型犬(グレートデーンやセントバーナードなど)は火葬が難しい範囲に入ります。
レトリバー系の大柄な子であれば、人間用の7寸骨壺に収まるくらいが上限の目安となります。

犬は人につく――お見送りに込める想い
昔から「犬は人につく」と言われてきました。
それは、犬が場所よりも人との絆を大切にして生きる動物だからでしょう。
だからこそ、最期の時も大好きな人たちの声や気配を感じながら、安心して旅立てる環境を整えてあげたいものです。
訪問火葬では、ご家族に囲まれて、そしてご近所や親しい方々にも見守られながら、「ありがとう」の言葉を伝えることができます。
悲しみの中にも、これまでの思い出を語り合う時間があり、その温もりが少しずつ心を癒してくれるのだと思います。
どんな犬種であっても、家族としての尊厳をもって送り出す。
それがペットメモリアル ドマーニの火葬に込めている想いです。

まとめ
犬の火葬は、犬種や体格によって条件が大きく変わります。
火葬時間、骨壺の大きさ、そして火葬方法の選択。
それぞれに違いはあっても、共通して大切なのは「家族としての最期をどう見送るか」ということです。
ペットメモリアル ドマーニでは、一頭一頭の尊厳を大切に、心を込めてお見送りしております。
すべての子を一体ずつ個別火葬でお見送りし、体格や犬種に応じた最適な方法を丁寧にご案内いたします。
ご家族とともに、最期の時間を大切にいたします。



