今シーズン最強最長とも言われる寒波が訪れています。

ペットメモリアルドマーニのある静岡県牧之原市は、温暖な場所で雪は30年ほど前、私がまだ高校生だったころに積もったのが60年ぶりの積雪だったという、雪国の方からすれば非常に羨む土地です。
寒さが身に染みる季節になると、「犬は喜び庭かけまわり、猫はこたつで丸くなる」という童謡「ゆき」のフレーズを思い出す方も多いかもしれません。

例えば寒くなると、猫が暖かい場所を探し、体を丸めて過ごす姿は、とても分かりやすいものです。こたつや毛布の中に入り込む様子を見ると、「寒いんだな」「冬だな」と感じることもあります。
寒さそのものは、目に見えて分かりやすい。
けれど、その寒さの中で、体にかかる負担は着実に積み重なっていきます。
この時期、体調を崩し、亡くなってしまうペットちゃんは、実際に増加傾向にあります。これは決して大げさな表現ではなく、ご火葬のご依頼が多くなっていることを感じております。

寒さによって体に負担がかかりやすくなり、それまで保たれていた体調のバランスが、ある時を境に崩れてしまう。高齢の子や持病を抱えている子に限らず、これまで元気に過ごしていた子でも、寒さをきっかけに状態が変わってしまうことがあります。

猫は特に、体調不良を表に出しにくい動物です。
寒さを感じて体を丸めているのか、具合が悪くて動けないのか。行動だけを見ると、その違いが分かりにくいことが少なくありません。

寝ている時間が増える。動きがゆっくりになる。食事の量が少し減る。
こうした変化も、「寒いからかな」「冬だからかな」と受け取られやすく、気づいた時には、体調不良が進んでいってしまっていた、というケースもあります。

だからこそ、猫の場合は「元気そうかどうか」よりも、「普段と同じかどうか」に目を向けることが大切です。こたつに入ること自体は寒い時期には自然な行動です。けれど、呼んでも反応が鈍い、いつもいた場所から動かなくなった、食事やトイレの回数が明らかに減っている。そうした変化が重なっている場合は、寒さだけでは説明できない負担がかかっている可能性もあります。

寒い時期こそ、行動そのものよりも、「いつもとの違い」に気づいてあげること。
それが、猫にとっての寒波対策の一つになります。

一方で、犬の場合は少し事情が異なります。
犬は猫に比べて感情や体調が分かりやすい反面、「分かったつもり」になりやすい動物でもあります。

犬の寒さへの耐性は、見た目や犬種によって大きく異なります。チワワやイタリアングレーハウンドのように体が小さかったり、被毛が薄い犬種は寒さによって体温が奪われやすくなります。また、トイプードルのように見た目はふわふわしていて暖かそうに見える犬種でも注意が必要です。プードルはシングルコートの犬種で、被毛は豊かに見えても、実際には保温性が高い被毛ではありません。

一方で、アラスカンマラミュート、シベリアンハスキー、サモエドといった寒冷地原産の犬種は、実際に寒さに強い犬種です。分厚いダブルコートを持ち、低温の環境でも体温を保てるよう、寒冷地での気候に適応してきました。「寒さに強い」という評価自体は、決して間違いではありません。

ただし、現在の生活環境は、かつて犬種が誕生した環境とは異なります。暖房の効いた室内で過ごす時間が長くなり、安定した温度に慣れている中で、急に冷たい外気にさらされることは、寒さに強い犬種であっても負担になりやすくなります。

この寒波の中でできる対策としては、散歩の時間帯を見直し、気温が特に下がる早朝や夜を避けること、距離を短くして無理をさせないことが挙げられます。また、状況によっては服を着せるという選択もあります。被毛が薄い子やシングルコートの子、高齢の子にとっては、冷たい外気から体を守る一つの手段になります。

散歩の時間を見直すということは一見いい対策のように感じますが、ただ、飼い主様にもそれぞれの生活があります。仕事や家庭の事情で、寒い時間帯に散歩をせざるを得ないこともあります。現実には、「できるかどうか」よりも「どう折り合いをつけるか」が大切になる場面も多いと思います。

私自身も、愛犬のトイプードルの恵比寿の散歩が早朝になる日があります。午前中にご火葬のご予約が入っている日は、朝日が上がる前の暗い時間帯に歩くことになります。寒さが厳しい時間だと分かっていても、その時間に行くしかない日もあります。

だからこそ、距離を少し短くする、歩くペースを抑える、必要に応じて服を使う、帰宅後の体の冷え具合をいつもより気にかける。そうした小さな調整を重ねることが、現実的な備えになるのだと思います。

最強最長寒波の只中、「寒そうかどうか」だけでなく、「いつもと同じかどうか」に目を向けることが、何より大切なになります。ペットちゃんとの暮らしを守るため、寒波が到来しているときにかぎらず、冬場は気を使ってあげる必要があります。

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