
まだ寒い日が続いていますが、暦の上では立春はもうすぐそこまで来ています。立春といえば、節分の豆まきをされる方も多いのではないでしょうか。
「鬼は外、福は内」。季節の変わり目に邪気を払い、一年の無事を願う行事として、昔から親しまれてきました。
一方で、ペットと暮らしているご家庭では、節分の豆まきが思わぬ事故やペットちゃんの体調不良につながることがあります。豆は人にとっては身近な食べ物ですが、ペットにとっては必ずしも同じ感覚ではありません。毒かどうか以前に、体の大きさや食性の違いによって、負担や危険になる場合があります。
犬・猫の場合
犬や猫にとって豆は、毒というわけではありませんが、消化しづらく、消化不良や腸閉塞の原因になる可能性があります。特に丸飲みしやすい子や小型犬、高齢の子では注意が必要です。
また、拾い食いをしないよう日頃から躾をしているご家庭も多いと思いますが、豆まきによって床に食べ物が落ちる状況を作ってしまうと、その習慣を崩してしまうきっかけになることもあります。
ハムスターの場合
ハムスターにとって豆は、尿石症(結石)のリスクがあるため、毒と考えて避けるべき食べ物です。体が小さく、食事内容の影響を強く受けやすいため、少量でも体調不良につながる可能性があります。節分の豆は、与えない、近づけない、床に落とさない。この前提で考える必要があります。
インコの場合
インコについては、豆を与えている飼い主さんも多く、与え方に気を付ければ問題ありません。丸ごと一粒のままでは食べづらいため、砕くなどの工夫をしたうえで、少量にとどめることが大切です。
ただし、節分の豆まきのように豆が床に落ちる状況では、食べ物としてではなく遊び感覚でくちばしに取ってしまうこともあります。そのため、豆まきを行う場合は、インコが自由に動き回る環境では床に豆が残らないよう配慮しておくと安心です。
節分は「どうやるか」を選んでいい行事
節分の豆まきは、豆をそのまま撒く以外にも方法があります。豆を小袋に入れたまま撒く、小分けパッケージの商品を使うなど、後片付けが楽になり、拾い食いの心配も減らせます。
また、無理に豆をまかなくても、豆を年の数だけ食べるだけにする、静かに一年の無事を願うといった形でも、節分の意味は十分にあります。
人が楽しい気分で過ごしていると、ペットもその空気を感じ取ります。家族が笑顔で行事を楽しんでいれば、ペットも安心した様子を見せてくれることが多いものです。一方で、騒がしさが過ぎると、ペットは知らないうちに疲れてしまうこともあります。
家の中で行う場合は、床に豆が残らない工夫と、音や動きが大きくなりすぎない配慮を。屋外で行う場合は、カラスなどの野生動物を呼び寄せてしまうことや、散歩中のワンちゃんが拾い食いをしてしまわないよう注意したいところです。
人もペットも穏やかに季節を迎えるために
節分は、決まった形を守ることが目的の行事ではありません。
人にとっての福が健康や安心であるように、ペットにとっての福は、人と同じ空間で無理をせず過ごせることです。立春とはいえ、実際にはまだ寒い日が続きます。寒さは人だけでなく、ペットにとっても体調を崩しやすい時期です。行事を楽しみつつも、冷えや体調の変化には気を配りながら、人もペットも穏やかに温かな春を迎えられることを願っています。


